「安心」 02−12−29
ルカ 2:22〜40
「主イエスとの出会い」は、私たちの人生における様々な出会いの
中で、決定的な、最大の出来事です。
シメオンという人も主イエスとの出会いを体験した人でした。
それは、不思議な出会いでした。両親に連れられてきた幼子の
主イエスを、多くの人々がいる神殿で見出したのです。
他の多くの人々は、救い主がそこにいる事に気づきもしませんでした。
クリスマスの物語に登場した主イエスと出会った人々も、みんな
不思議な出会いをしていました。星に導かれたり、天使に告げられたり
して、不思議と主イエスの所に辿(たど)り着けたのです。
主イエスとの出会いは、自分の知恵や力で起こす事のできる出来事
ではありません。星に導かれたり、天使に教えられたり、聖霊に導かれ
る必要がありました。神さまの働きかけなしに主イエスとの出会いを
体験することはできません。神の救いの意志が向けられることよって、
私たちは人生における最大の奇跡ともいえる、「主イエスとの出会い」
を体験することができたのです。神は、私たちが主と出会い、「本当に
良かった」と言って生きられることを願っておられます。そのために、
御腕(みうで)を伸ばし、出会いの場へと私たちを引っ張ってくださった
のです。
シメオンは、主と出会えた事で、「この僕(しもべ)を安らかに去らせて
くださいます」と言います。救い主と出会ったことが、深い安心を生み
出しました。神が救い主をお与えになり、その救い主の所へと導き、
主と出会わせてくださったのであれば、救いと自分はもう無関係では
ありえません。救われるからこそ、神は主と出会わせてくださった
のです。
それゆえ、救おうとしてくださっている神さまに身をお委ねして、
安心して生きられるのです。
同じように、神によって救い主と出会わせていただいたことを本当に
驚き、心から感謝する私たちも、何も恐れる必要がないほどの安心を
持てるのです。「主と出会わせていただけて、本当に良かった。」